30代の約8割が歯周病に。知らず知らずに症状が進行

歯周病の有病率について年代別に見ると、30代から60代にかけての有病率が高く、30代の約8割に歯周組織に所見が見られます。年代が上がるに従って、症状が進行した人の割合が増加。対象となる歯を喪失していく70代ごろまで、その傾向は続きます。しかし歯周病は、初期の段階では自覚症状があまりなく、自分でチェックするのも難しいため、自分が歯周病であると気づかない人も多くいます。知らず知らずのうちに罹患して、進行していくところが、歯周病のこわいところなのです。

 ハンドピース

歯周病は歯の喪失原因第1位

ムシ歯は歯がむしばまれる病気ですが、歯周病は、歯を支えている歯肉/歯ぐき・歯槽骨※などの歯周組織が傷害される病気。歯と歯ぐきの境目にみがき残した歯垢(プラーク)が主な原因となり、歯周組織に炎症が起こる細菌感染症です。進行すると、やがて歯が抜けてしまうこともあります。日本人が歯を失う原因としては、歯周病とムシ歯が二大原因となっていますが、40代後半からはムシ歯より歯周病のほうが割合が高くなってきます。全体としては歯周病が最も割合が高く、約4割を占めています。

 

ポケット:3〜5mm程度

主な症状

歯肉が炎症を起こしており、ブラッシング時に出血することがあります。歯肉炎は歯肉のみの炎症で、歯槽骨には異常はありません。

治療方法

ブラッシングをしっかりと行い、歯石除去を行います。

 

ポケット:4〜5mm程度

主な症状

歯肉の炎症が進んで、歯を支えている骨の吸収が起こりはじめています。

治療方法

歯肉の下にある歯石を機械的に除去します。

 超音波スケーラー

ポケット:5〜7mm程度

主な症状

歯を支えている骨もかなり溶けてきています。症状として、歯肉が腫れたり出血があったり歯がぐらぐらしたり嫌な臭いを感じたりします。

治療方法

歯周病の専門的な治療を行い、改善をはかります。

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ポケット:7mm以上

主な症状

歯を支えている骨がかなり吸収されています。症状としては、歯の根(歯根)が露出してきたり、歯がかなりぐらぐらとゆれたりします。

治療方法

歯周病の専門的な治療を行い、改善をはかります。場合によっては歯を抜かなければいけません。