歯に付着した歯垢を放っておくと、やがて石灰化して歯石になります

この歯石が歯と歯肉にすき間を作るのですが、これが歯周ポケットと呼ばれるもの。歯周ポケットに菌が入ると、炎症が歯肉の中へと進み、歯根や歯槽骨が破壊されてしまうのです。次のような症状を自覚される方は、歯周病の可能性があります。このような症状がある方は、早めにご相談ください。

歯科治療器具

歯肉が腫れている
歯肉が赤い、または紫がかっている
口臭がある
むし歯でもないのに歯がぐらぐらしている
歯と歯の間の隙間が大きくなって食べ物が挟まりやすくなった

 

歯周病の治療は、ここ十数年で飛躍的に進歩しています。とはいえ、基本治療や外科治療でいったんは健康を回復しても、多くの人が再発に苦しめられているのも事実です。なぜなら、お口の中に歯周病の原因となる菌がいる限り、歯周病との戦いには終わりがないからです。また、歯周病は1本1本の歯によって進行状況が異なるので、お口の中の状態を細かく把握する必要があります。そのために、精度の高い検査が必要となります。そして、その検査結果をもとに一人ひとりに合った治療計画を立てていきます。

主な歯周病治療

軽度歯周炎

歯肉炎が少し進行すると、汚れの中にいる菌が放出する毒素によって歯を支える骨が溶かされ始めます。この時、歯ぐきから出血がみられ、さらに膿がたまって口臭が出る場合があります。出血だけでなく、変な味がしたり、ふとした瞬間にご自分で臭いを感じるようであればすぐに検査をした方が良いでしょう。

 口腔内カメラ

中等度歯周炎

軽度歯周炎がさらに進行した状態です。この段階になると歯ぐきが腫れて膿がたまり、悪臭を放ち、また歯を支えている顎の骨が大きく溶けてくるため歯がグラついてくることがあります。歯に付いた汚れは奥深くにあり、ご自分で取ることはほぼ不可能です。すぐに治療を開始した方が良い状態と言えます。

 

重度歯周病

歯を支えている顎の骨がほとんど溶けてしまうため歯根(歯の根っこ)が露出します。そのため歯が長くなったように見えることがあります。歯はだんだん物が咬めなくなるほどグラグラな状態になり、出血、膿、口臭がひどくなり、最終的に歯が抜け落ちてしまう危険な状態です。ここまで進行してしまうと抜歯をしないといけなくなりますので、この状態になる前に早期発見で治療を開始しなくてはいけません。