歯を支持している組織(歯肉や歯槽骨等)を破壊していきます
歯周病とは、歯肉に炎症が引き起こされ、放置しておくと膿が出たり、口臭がひどくなり、最後には歯が抜け落ちてしまう病気です。歯周病の怖いところは、虫歯と違って初期段階では痛みを感じることが少ない(自覚症状がない)と言う事です。
歯周病の原因
歯周病の原因はプラーク(歯垢)に潜む歯周病原菌です。プラークは、歯の表面に集まる目には見えない細菌からできているネバネバとした薄い膜です。プラークは次第に堅くなって歯石となります。これが感染を招き、次第に歯の周囲にポケット(歯と歯肉の隙間)ができ、歯を支持している組織(歯肉や歯槽骨等)を破壊していきます。
歯周病予防に必要なこと
歯周病を発症・悪化させないためには、日常的な予防が必要です。ここで紹介するプラークコントロールや歯周病を引き起こす要因の改善を効果的に行うことで、歯周病は確実に予防することができます。
丁寧な歯磨き
最も効果的な歯周病の予防法といえるのが毎日の歯磨きです。歯垢を残さないようにしっかりと歯を磨くことで、歯周病のリスクを大幅に下げることができます。自分ではしっかりと磨けているつもりでも、きちんと磨けていない場合があることから、歯科医での歯磨き指導を受けるとよいでしょう。
歯科医院での定期的な歯石除去およびクリーニング
日頃の歯磨きが重要とはいえ、歯ブラシによる通常の歯磨きでは完全とはいえません。また、歯垢は時間が経つと歯磨きでは落とすことができない歯石に変化してしまうことから、歯科医院での定期的に歯石除去やPMTCと呼ばれるクリーニングが必要です。
生活習慣の見直し
歯周病の予防には、禁煙が効果的です。禁煙をすると、3~5日で歯肉の血流の改善が見られるようになります。さらに、栄養のバランスのとれた食事を心がける「食生活の見直し」やリラックスした生活を送る「ストレスの解消」なども、歯周病予防には効果的です。
歯周病の要因となる疾患の治療
口内環境以外の歯周病の要因を取り除くことで歯周病を予防します。歯肉の炎症を引き起こす「糖尿病」のほか、唾液量の分泌の低下による、口内の乾燥が原因となって歯周病を引き起こす「ドライマウス」などの症状が見られる場合は、早期の治療をおすすめします。