歯周病は治療しても元には戻らない

歯ぐきの病気である歯周病は、歯肉が炎症を起こして腫れる歯肉炎と、歯肉の下の歯を支える組織まで破壊されている歯周病との二つに分かれます。歯を支える主な組織は、歯を取り囲む骨(歯槽骨)と、その骨と歯をハンモックのようにつなぐ線維組織から成り立っていますが、歯肉の炎症とちがって、この歯を支える組織は、いったん炎症を起こして破壊されると、元通りの形には戻りません。

 http://kiki.jimab.net/

歯肉だけの炎症なら、その部分をいつもより時間をかけてていねいに、血がにじんでくる部分を注意して磨いていれば、一週間程度で血は出なくなり、歯肉の炎症も治まってきます。これで歯周病が治ったかどうかはわかりませんが、しかし初期の歯肉炎であれば、これで治ります。歯肉炎は治って元通りなりますが、歯周病は進行を止めることができるだけで、すっかり元通りに治ることはなく定期的な歯科医院でのメンテナンスが必要です。

 超音波スケーラー

歯周基本治療は症状の程度に関係なく治療開始時に実施する基本的な治療です。
歯肉炎や軽度の歯周炎の場合は炎症を抑えたり進行を止める治療として、症状の進行した重度の歯周病の場合は症状の緩和や応急処置を目的としておこないます。

 

TBI(歯磨きの説明)

歯科医院で口腔内をどんなに衛生的にしても、ご自宅でのケアが疎かでは歯周治療の効果は望めません。TBIでは実際に患者様に歯磨きをしていただき、磨き残しなどを調べます。その後、適切な歯磨き方法や歯磨きの欠点を説明します。

 オートクレーブ

スケーリング(歯石除去)

歯石はプラーク歯垢)が石灰化したものです。歯に強固に付着しているため、歯磨きでは落とすことができません。スケーリングは専用の器具や機器を用いて歯石をきれいに除去する治療です。歯周病の治療としてだけではなく、健康な状態を維持するためにも定期検診時におこなうことが大切です。

 

ルートプレーニング(歯根面クリーニング)

スケーリングの後、歯根表面に付着した歯周病菌に侵されたセメント質や象牙質を除去しきれいにする治療です。同時に、バイオフィルムの再付着を防ぐために歯根面を滑らか(滑沢)な状態にします。