虫歯のメカニズムおよび予防

段階1:ミュータンス菌などの虫歯菌が糖分をエサとして歯垢プラーク)内で増殖していきます。
段階2:プラークの内部で、虫歯菌が酸を作りだします。
段階3:虫歯菌が作りだした酸が、歯の表面のエナメル質を溶かしていきます。

 ハンドピース

C1歯の表面のエナメル質が溶け始めた段階の虫歯です。痛みがなく、ついつい放っておきがちです。虫歯の部分だけを削除して、合成樹脂(レジン)を充填します。

C2虫歯がエナメル質の内側の象牙質に達したものです。象牙質はエナメル質により軟らかい組織なので、むし歯の進みかたが速くなります。C1 と同様に合成樹脂(レジン)を充填するか、範囲が大きい場合は削ったあとに歯型を取り、金属やセラミックの詰め物(インレー)を作り、欠損部を修復します。

C3虫歯が象牙質の内側の歯髄に達したものです。この段階では、歯髄に細菌が進入し激しい痛みを伴うことがあります。歯髄の炎症が重度な場合は、歯髄組織を除去したあとで、根管内を消毒し、シーリング材を用いて充填します。また、歯髄が死んでしまった歯はもろくなりますので、クラウンなどの被せ物をします。症例によっては、特殊な抗生物質を用いて歯髄を保存する処置を行う場合もあります。

C4歯冠が溶けて無くなり、根の部分だけが残っている状態です。C3の場合と同様に治療し被せ物をするか、やむを得ない場合は残った歯根部を抜歯します。抜歯した部分は傷が治った後に、ブリッジ・部分入れ歯・インプラントなどの方法で補うことになります。

 オートクレーブ

虫歯の予防

虫歯はなってから、痛くなってから治療すればいいと考えている人は少なくないと思います。確かに虫歯を治療することで歯の機能を取り戻すことは可能ですが、治療を受けた歯は確実にダメージを受けるということを忘れてはいけません。そしてダメージが蓄積された歯は長持ちしないということも知っておきましょう。

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「虫歯はなってから治療」というのはもう古い考えです。今は、虫歯はなる前に未然に防ぐ時代。何度も治療を重ねて、ダメージを受けた歯をなんとか維持させていくよりも、予防に力を入れて健康な歯を保っていくほうが、一生自分の歯を残せる可能性が高まるのです。

 

そのためには、虫歯の兆候を感じたらすぐに歯科医院に行くこと、定期検診を受けることがとても大切です。普段から虫歯予防を意識し、できるだけ治療を受けなくて済むように口腔内ケアを継続していきましょう。